群馬県高崎市は今月1日、外国人の困りごとに17言語で対応する相談支援センターを市役所に開設した。どうしたら外国人が住みやすい街になるか。市内に住む天帝(あまてい)ランザエさん(57)は、ネパール出身者として市から意見を求められ、「気軽に立ち寄れる場所がほしい」などと提案してきた。センターには新たにネパール語ができる相談員が配置された。「高崎にネパール人は600人います。みんな助かります」と喜ぶ。
首都カトマンズの名門国立大学土木科を卒業。ネパール人の土木技術者を募っていた長野県の建設会社に採用され、1992年夏に来日した。日本には「アジアでトップの技術先進国」との好印象を持っていた。給料がネパールよりはるかに高いことも背中を押した。
「乗り継ぎ」のつもりが居住地に
4年が経ったある日、電車で東京に向かう際に乗り継ぎで高崎駅で降りた。会社は休み。周辺を見渡し「都会だな。いいな」と思っていたら、見知らぬインド人からヒンディー語で「こっちには仕事がいくらでもあるよ」と声をかけられた。
当時は在住のパキスタン人や…